ひとりごと(ってゆーか愚痴)

kechida2004-08-03

久々に一人で釣りに行った。一人でずっと運転していると、ついいろんなことを考えてしまう。
日本の田園風景を下品なものにしているもののひとつは看板だと思う。看板がなくなるだけでどんなにいいことか。電柱・電線、ガードレールもないにこしたことはない。かなたの山並みに目をやるなら山の尾根づたいに送電線が……。千葉くらいの田舎だと、周囲を見わたしたとき人工物が目に入らないことはまれである(アスファルトで塗り固められた道路を排ガスをまき散らしながら走っている僕がエラそうなことを言える筋合いではないのはもちろんだけど)。
道路沿いにはところどころヒマワリが咲いていた。夏なんで草木は生命力を爆発させている。木々の葉が生い茂り看板を覆い隠し、電柱には蔦が絡まり、ガードレールをはるかに超えて草が伸び、あらゆる人工物を駆逐してしまえばいいのに、なんて思った。「思った」なんて書いているが、要するにそういう映画を昔見たのだ。『ロビンソンの庭』(1987年、山本政志・監督)ってインディー映画だ。
なんでそんなマイナーな映画を見たかというと、当時大好きだった(今も好きだけどじゃがたらっていうバンドが音楽を担当していたから。今は町田康としてすっかり有名になってしまった町田町蔵が主役級で出演していたから。「プロジェクトX」のナレーションですっかり有名になってしまった田口トモロヲも出てた(当時はまだ「ばちかぶり」なんてバンドにいたはず)。80年代のアングラというかサブカルというか、そういうものが孕んでいた熱気が伝わってくる映画だったと思う。

湖上に浮く。満水時から7mは減水しているだろうか。雨が降ったときに水の流れが集まる岸際には木の枝なんかにまざり、ペットボトルやら空き缶やらが目につく。コンビニとか道端の自動販売機で買ったに違いない。昔の釣り人はカアチャンが作ってくれたおにぎりに魔法瓶持参で釣りしてたんだろうなぁ。夏は傷まないように梅干し入りで塩がたっぷりきいてたりして。