Everything in Its Right Place

村上春樹ノーベル文学賞を逃したようです。どこかで、今度日本人にノーベル文学賞の番がまわってきた時には池澤夏樹が受賞しても何もおかしくない、みたいなことが書かれているのを目にしました。意味はよく分からないけど、なんとなく分かる、みたいな感じがしました。たぶんノーベル賞ってそんなものなんでしょう(ってどんなもの?)
さてさて、そんなわけで RADIOHEAD の日本公演があったようです。釣り以外の余暇の過ごし方をすっかり忘れてしまったので、当然見ていないわけですが、こんなレビューを目にすると、あぁ、なんと残念なことを……と歎息してしまいます。先日のエントリで、村上春樹の『海辺のカフカ』で田村カフカ少年がウォークマンで聴いている音楽が RADIOHEADKID A であるとされるのはいかにもとってつけたようであり、なんとなく違和感を感じる、というようなことを書いたわけですが、このレビューには僭越ながらブラボーと叫びたい気持ちでいっぱいになってしまいます。村上春樹地下鉄サリン事件、そして阪神淡路大震災にたいして現代を生きる作家として一定のコミットメントを果たしたように思います。それが成功しているのかどうか私にはよく分かりませんが、RADIOHEAD を自分の言葉で評価・表現する、というのもまた現代を生きる作家のコミットメントだと言えるのかもしれない、とぼんやり考えたりしました。