from 仙台

kechida2004-09-19

数年前のこと(おそらく2000年)、青山スパイラルの1Fのレコード屋*1の試聴コーナーにSubtle(サトル)というバンドのE.P LITEという作品があった。聴いてみたところ超カッコ良かったので買った。家に帰ってみてパッケージを開けたらビックリ。市販のCD-Rを自分でシコシコ焼きましたって感じの盤で、ジャケも家庭用のインクジェット・プリンターで印刷したに違いない。インディーズっちゅーか、マジで手作りのCDだったのだ。そう思って聴いてみると、録音はいわゆるプロの仕事と比べるならシロート臭い気がしないでもないが、だからといって楽曲の良さはまったく損なわれない。一時よく聴いていたのだが、今日、久しぶりに聴いてみたらやっぱり良かった。仙台のバンドだと記憶していたが、手作りのジャケを隅から隅まで見てみても、曲名とバンドのメンバーのクレジットが入っているばかりで、どこにも「仙台」なんて書いてない。おそらく店頭のPOPに書いてあったのだろう(レコード屋のPOPにだまされて散財した人は多いと思うが、たまに役立つこともあるので、結局あてにしてしまう)。googleで「仙台 subtle」をキーワードに検索してみた。どーやら映画『ピンポン』に楽曲を2曲提供していたらしい。今日にいたるまで(おそらく)2枚のアルバムを発表している*2。さっそく注文。
このバンド、瀬川雄太と中谷俊介による仙台出身のユニット。僕がこの日記を書いている現時点で持っているE.P LITEはインストのみ。おそらく瀬川雄太の姉妹だと思われるSayaka Segawaもクレジットされている。トータスというか音響派というか、その辺りの影響を受けているのは間違いないと思う。僕個人は、それが仙台から出てきたのがとても面白いと思った。音響派だってシカゴという土地とは切っても切れない関係にあるわけで、東京ではなく仙台において音響派の影響を受け素晴らしい音楽を発信するバンドが現れたというのはとても良いことなのではないかと思った(東京に生活の基盤をおく僕がいうべきことではないと思うけど)。早く届かないかなぁ。

*1:今はスパイラル・レコードというらしいが、当時もそういう呼称だったかは定かでない。いずれにせよ、当時はボンジュール・レコードの仲間だったのはたしか

*2:すなわち、最近発売されたらしいlukewarm seaと、『ピンポン』で使われた曲も収録されているA Happy Spleen