戦い済んで──Never Stop Exploring

目標としていた3時間を切ることができず不本意なタイムだったものの、なんとか完走できました。心肺機能的には余力を残すものの、足が全然前に出ません。不本意なタイムには、ドンドン抜かれていく悔しさや、何よりもまったく足が動かない自分の不甲斐なさに対する悔しさがペッタリと張りついているワケですが、とりあえず完走できたのは良かったです。私が走り始めたのなんてここ2〜3年のことですから。よく走ったなぁと我ながら思いました。
トップアスリートの鬼のような走りには衝撃を受けました。どんな顔をしていたかはもちろん、服の色すら覚えていませんが、それゆえ圧倒的な速さと力強さの印象だけが鮮烈に記憶に残ってます。人間はあんなスピードで走れるのです。
そして、26km地点を通過したとき、背後から「26km通過、5分59秒*1」という男性の声が聞こえ、直後に抜かれました。私を抜いていったのは視覚障害者の女性ランナーとその伴走者の壮年男性のランナーの二人組みでした。黙々と走り抜けていった二人の背中を見たとき、なんだか目頭が熱くなりました。実際に、涙が出るほど体内に水分は残ってなかったけど。
私はThe North FaceのTシャツを着て走りました。背中にはお馴染みのロゴと Never Stop Exploring という同社のスローガンがプリントされています。トップアスリートの鬼のような走りと、視覚障害者とその伴走者のステディな走りは、まさに Never Stop Exploring の精神の純粋な結晶のように思えました。私もその末席にちょっとでも加わりたいなぁと思ったのでした(友達には、年寄りの冷やナントカと揶揄されましたが・笑)

*1:1kmのスプリットタイムです。1km平均6分で走ると、時速10kmとなり、30kmなら3時間で走れます。