Organ's Melody / EDO AKEMI with MUTE BEAT


日本のレゲエってあんまり好きじゃないのですが、それはやはり単純に自分のものにできていない、というその一点に尽きます。しかし、この演奏は別格でしょう。トラックがあって、シンガーが即興的に歌っていく、表面的なスタイルをなぞればそういうことになるワケですが、本質的なところで自分の表現のための「道具」としてこれほどまでにレゲエを使いこなせたのは希有な例だと思います。ダブ処理は単なるファッションではなく、ジミ・ヘンドリックスのヴィブラートのようですらあります。「ジョン・レノンが天国で泣いているぜ、ボブ・マリーが天国で泣いているぜ」と真剣に問い続け、考え抜いた江戸アケミ小玉和文にだけ可能だった境地です。