Señor Coconut


近所のなじみの飲み屋で聴き、即購入。10代でYMOに出会い、20代にクラブで遊んで過ごしたような世代の我々にとっては完全にツボにはまる一曲です(そして大笑いする)YMOバージョンは当然好きなのですが、がっちりと完璧に構築され息つく間もないような原曲に比べ、なんとこのカバーのおおらかでいなせなことでしょう。ステディーにスリーツーのリズムを刻むクラーベの音が身体を休めることを許しません。いやこれスゴいっす、まじ泣けたっす。
かつて坂本龍一さんは音楽にはビートだけが残るだろう、みたいなことを言っていたと記憶しています(間違っていたらゴメンナサイ)。それは間違いなく正しいのですが、セニョール・ココナッツのこのカバーを聴いていると、ビートとそして音色が残るのではないかと思います。音色(そして声音)は偶発的で制御不能、予測不能であるが故、簡単に何かに還元されることもなく、理解できそうで理解できない何かであり続けます。