Mazda/Demio

池をめぐるときはキャリアにフローターを積む

初めて乗った車がホンダのシティー・ターボ2で、それ以来なんとなくハッチバック車に愛着を持っている。造形的には3ドアの方が美しい気がするが、便利なのは当然5ドアである。で、マイナー好きなこともありマツダを選んだ。でも、もちろんそれだけはない。最大の理由は小さいながらも、広い居住空間と優れた積載能力を持つことに魅力を感じたからだ(それに安いし)。小さいっていうのはとても大事だ。狭い都心の駐車場なんかモノともしない(タワーパーキングにギリギリ入る大きさになっている)。世田谷あたりのゴチャゴチャ住宅街に迷い込んでも何度も切り返したりする必要がない。池探しでも細い農道で立ち往生せずに済む。4駆じゃないけど、そもそも車重が軽いのでよっぽどのことがない限りスタックしない。
昨年6月、男二人にそれぞれのフローター&釣り具一式、さらにキャンプ道具一式と4日分の衣料などを詰め込んで四国まで遠征した(2000kmちかく走ったっけ?)。僕は比較的パッキングが上手な方だとは思うが、すべての荷物を積み込んだ上で後方視界はしっかり確保できたし、助手席を楽々倒して爆睡することができた。小さいけれども遠出はできるし、荷物も一杯積める、というこの車の底力を120%発揮してくれたワケだ。よくやった! 余談ながら、この車の寝心地はなかなか優れていると思う。ヘッドレストを前後逆にして目一杯背もたれを倒すとマジで寝心地がいい。

四国でのキャンプサイトtkc

ホンダのヴァモスにも相当惹かれた。なにしろ房総の田園地帯を縦横無尽に走り回る軽トラみたいなもんだから。ただ当時は発売直後で納車までの時間がかかりすぎたし、やっぱ軽だと高速を走るには不安が残る(1000 or 1300 ccのモデルをキボーヌ)。当時の日産キューブも検討対象だったが、カルロス・ゴーンがやってくる前だったためか、販売店がヤル気ゼロだったのでやめた。ジムニーは走行能力は申し分ないが狭すぎる。今となってはホンダのフィットをはじめ、似たような設計の車は多々あるが、真似されるってことはそれだけ優れていることの証しに他ならない。ただ、フィットなんかと比べると僕の旧デミオはどういうわけかフロント・ノーズが長く、それがこの愛嬌溢れる車のひとつのアクセントになっている。えらく重心が低いリア・ビューもマヌケな感じで気に入っている。
ホンダ/シティのCMにはマッドネスが出ていたが、デミオの当時のCMにはピッペンが出ていた。セサミ・ストリートに出てきそうなあのマヌケ感漂う愛嬌ある顔をした巨体と比較することで優れたパッケージングを宣伝するというわけ。ロットマンでもジョーダンでもないところがマイナーでいい。走りとかは興味がないのでよく分からない。タイヤはキーキーよく鳴る。燃費は全然良くない。今はこれといって欲しい車はないなぁ。