うれしい間違い電話

変な時間に電話だな〜と思ったら、電話の主はChartreuse PopperのMasahiroさん。今月末にさぬきうどんBASSツアーに参加予定の友人、Chiyoda君のところにかけたつもりだったそうで(笑。で、そっちは釣れてます?みたいな話になってなんだかんだと長電話。どういう話の流れか、「ボブ」の話になった。「ボブ」って何かっていうと、『フライの雑誌』60号、61号に出ていた備前貢氏の「写真で見るバスバグ変遷記」の中で言及されている、文献に残っているバスを釣るための最古(1741年!)の毛鉤の名前である。「である」なんてエラソー書いているが、電話で話しているときは何だったけなー、それ、って思っていた。電話を切った後、あらためて雑誌をひっくり返してみると、以下のような記述がある。

カヌーに乗った二人のネイティブ・アメリカン。一人が三メートル前後の棒を持っている。その先には短い糸が付いていて、大きなイカリ鉤に巻いた赤と白の毛鉤が結ばれている。で、インディアン達は、それを倒木の下や藻穴に落とすと、水面でピチャピチャ踊らせるのだった。やがて、ガボッという水飛沫があがり、水面を割ってバスが毛鉤に飛び出す!

備前貢「写真で見るバスバグ変遷記」『フライの雑誌』60号、p.52

この毛鉤の名が「ボブ」なのだ。備前氏は、やがて白人入植者に迫害されることになるネイティブ・アメリカン達が、もっともありふれた白人の名前のひとつである「ボブ」を毛鉤の名前にして、それをバスに襲わせていたのでは……、などと想像していたりする。
それにしても、同じ文章を読んでもMasahiroさんと僕では、脳内に思い浮かべる光景、そしてその光景が引き起こす興奮・感動はまったく違うのだろうなぁ。釣り○チは釣り○チでもかなり変わった釣り○チであるのは間違いなさそうである。
頑張って今年も一度くらいは四国に行きたいッ!