カシオ/Exlim S-2

kechida2004-08-07

カメラはどんなに性能がよくてもシャッターチャンスに出会えなければフィルム(メモリ)に画像を刻みつけることはできない。そのためには、常日頃からカメラを携えてなければならない。小さければ小さいほど、軽ければ軽いほど、カメラは持ち歩きやすくなる。
ってわけで買ったのが、カシオ/Exlim S-2写真左)。なんでも小さくするのは日本のメーカーが得意とするところだが、デザインや質感にも一定の配慮がなされており、発売当初から気になっていた。しばらくして防水ハウジングが発売されるにいたり衝動買いしてしまった。よく調べもせずに買ったため、購入後マクロ機能がないことに気付いたときはややショックを感じないでもなかったが、でも性能には十分満足している。
小さいことに加え、起動が早いのも素晴らしいと思った(今なら同程度、あるいはもっと素早く起動するカメラもあるだろうけど)。いつも持ち歩いていても邪魔にならない大きさである上に、素早く起動しシャッターチャンスを逃さない。非常に狙いがしっかりしているカメラだ。レンズにフタが付いていないのも同様の配慮によるものだろう。
ただ、このカメラの欠点というよりはデジタルカメラ特有の欠点だが、間違いなく20年後は使えないと思う。まず電池が逝ってしまうだろう*1。それから現在のフォーマットが20年後も有効かどうかはなはだ怪しい。そういった点では昔のカメラは偉大だ。写真中はローライ/35SE。1979年の発売。沈胴式のレンズを採用するほか、フィルムの巻き上げノブを左側にもっていったり、ストロボ用のホットシューを底面に配することで小型化をはかっている。焦点距離=40mm、f=2.8という明るいレンズを採用していて、開放ならキレイなボケ足のある写真が撮れる。ただしピントは目測。レンズが明るいので日中だったら十分絞ればそこそこピントはくる。
右はオリンパス/PEN EE-3*2。ペン・シリーズの最終モデルでもっとも長く販売され、もっともたくさん売れた。底面のMade in Japanの文字は伊達じゃない。発売は昭和48年というから僕が4歳の頃だ。いわゆるハーフサイズのカメラで、普通の35mmフィルムの1コマの半分のフィルム面に画像を写し込む。すなわち普通にカメラを構えて撮影すると縦長の写真になるのだ。シャッター速度は速いか遅いかの2種類だけで、基本的にはシャッターを押すだけ(いちおう絞りは選べるが)。
いずれも今から20〜30年前のカメラだけど今でも立派に使えるし(特に電池を必要としないペンは)、愛着も沸く。機械的なものが、電気的なものに変わり、いまや電子的なものになったわけだが、便利になる反面、モノとしての魅力がすぐ損なわれてしまうように思える。

*1:あ、これはExlim限定の話か。

*2:↓おそろしくマニアックなページなんで、もし興味があったらじっくり見てみてください。
http://homepage1.nifty.com/olympuspen/index.html