ゲージツの秋 2005

kechida2005-08-24

美術手帖』の最新号をパラパラ見ていたら、サントリー・ミュージアム天保山で開催中の「ガンダム展」のレポがありました。でも、もう終わっちゃいます。京都旅行のついでに行っておけば良かったかも……とは思いませんでした。東京に巡回してくるようだっら見に行きたいです。
誌面を見る限り、なかなか楽しそうで質も高そうな展覧会であることが伝わってきますが、僕的に納得できないのはファースト・ガンダムのみがテーマになっているという点です。せめて『機動戦士Zガンダム』や『逆襲のシャア』くらいは取り上げるべきだろうと思うのです、ファーストだけでガンダムを語るなと。真の意味でやりきれない現実をアニメーションという子ども向けの絵空事の世界に取り込んだのはΖやシャア逆だと思うのです。あるいは企画者はΖやシャア逆の重要性を知りながら、一般的な人々のウケを考慮して無視したのかもしれません。それはそれで良いのでしょうが、一部のガンダムオタクの人々は、なにやらアーティストなんていう高級そうな人々がオレの大好きなガンダムをメシのネタにしてる、くらいに思うかもしれません。
ま、展覧会を見ていないので、単なる戯言です。

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ところで、ウチの近所の画廊で没後10周年を記念した山口瞳展が開催されているようです。今週の日曜までなので、都合をつけて見に行くつもり。
平塚の美術館で開催中の三岸節子展も見に行きたいです。若い頃に描いた自画像を雑誌か何かでチラっと見ました (リンク先の冒頭にある和服姿の若い女性の肖像がソレです)。ともすればやかましく自己を主張しようとする若い時分の作家の自意識が塗り込められた画は、結果として抑制された透明な哀しさをたたえているように見えます。ま、単なる印刷物を見ての感想です。だから実物を見てみたいのです。
ウチの近くの府中市美術館で開催される「アメリカ― ホイットニー美術館コレクションに見るアメリカの素顔」も気になります。ってかぜったい見に行きます。
◇写真は大河内山荘からみた京都市街。京都は四方を山に囲まれた盆地であるという地理的な特徴ゆえ、スペクタキュラーなランドスケープが中世の昔から人々に愛されてきたようです。今回の旅行でしみじみとそう思いました。