競馬好きの酔っぱらい

堕ちた天使
某所で競馬と酒についてに書かれているのを目にしたました。私は競馬を含め、賭け事にはまったく興味がありません。一方、酒がない人生は考えられません。「競馬好きの酔っぱらい」なんていうと人生の落伍者そのもののようですが、ポーグスってそんなんじゃなかったっけ?と家に2枚だけあるアルバムを引っ張り出して聴いてました。競馬は思い違いでしたが、ドッグレースの歌はありました。『ピース&ラヴ』の2曲目「ホワイトシティ」がそれです。ピート・タウンゼント同名のアルバムを発表しているようですが (私は未聴)、西ロンドンの街の名前だそうです。ドッグ・レースに夢敗れた男たちの歌でもあり、もはやこの街そのものが消滅しつつあることを嘆いている歌でもあるようです。

Oh the torn up ticket stubs/From a hundred thousand mugs/Now washed away with dead dreams in the train/And the car-park's going up/And they're pulling down the pubs/And it's just another bloody rainy day

(10万人もの男たちが持っていた/引きちぎられたチケットの半券は/死んだ夢と一緒に雨に押し流された/駐車場の建設が進み/パブは次々と取り壊される/今日もまたいまいましい雨が降る)

当時は、シェーン・マガウアン (Shane MacGowan) という人がヴォーカルをつとめていました。私が大学生のころの話です。まさに酔いどれの吟遊詩人なんて感じの人でした。一度か二度、ライヴを見たことがあります。一度は忘れもしませんが、横浜で夏に行われていたワールド・ミュージック (死語) のイヴェントでした。金を払って見たのではありません。「カーカ キンキン カーキンキン♪」なんてCMが流行る直前のことです。なぜか錦糸町河内音頭のイヴェントがやっていてそれを見に行ったのです。屋台でビールを買ってたら「行く?」なんて感じで、いきなり知らない人が声をかけてきました。その人がくれたのが、そのワールド・ミュージックのイヴェントの券だったのです。ユッスー・ンドゥールサリフ・ケイタなんかが出てたと思います。そこにポーグスも出演してました。シェーンはヨレヨレに酔っぱらっていたようで、ステージに上がっていたものの片隅のイスに座り歌おうともしません。他のメンバーが歌ってました。数曲が終わったところでようやく歌い始めましたが、今度はステージに客が乱入してきてシェーンと取っ組み合いの喧嘩をおっぱじめました (笑。
このバンドのヒット曲に「ニューヨークの夢」という曲があります。この曲が収録されているアルバム『堕ちた天使』のプロデューサー、スティーヴ・リリーホワイトの奥さんとのデュエットです。ニューヨークで夢やぶれたアイルランド移民の歌です。この曲はとてもリリカルな曲ですが、ポーグスそのものはパンキッシュなアイルランドのトラッドみたいな曲が多く、なんとも不思議なバンドです。
会社に最近アイルランド人と結婚した子がいて、この間、飲み会でポーグスの話になりました。僕はシェーンはアル中で死んだと聞いていたのでそう聞くとその子は、いや違う、生きてる、と言います。酔っていてどういう話だったのかよく覚えていないので、これからググってみます。
追記:さっそくググってみました。バンドの公式サイトシェーンのバイオグラフィ。ってか再結成したようです。まったくの勘違い? どこで掴んだガセ?
さらに追記:僕が見たのはコレかなぁ? かなり近い気がしますが喧嘩の話が出てきません。人間の記憶って曖昧だなぁ (汗。ところでこんなこともあったそうです。ボーイ・ジョージもそんな事件がありましたよね、確か。
さらに追記:あぁ、やっと「失踪」の文字を見つけることができました。だからどってことないのですが。

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