トリル

私の携帯の着信音は、フランシス・レイピエール・バルーの“13 jours en France”です。1968年*1にフランスで開催された冬季オリンピックの公式記録映画である13 jours en France のテーマ曲です。日本では「白い恋人たち オリジナル・サウンドトラック」という題でよく知られています (DVDはコチラ)。

グルノーブルの13日/フランスはお祭/ごった返しの情熱に/てんてこまい/流れる時間

ちなみに、71年の札幌オリンピックは佐藤勝という人が音楽を担当しています。長野オリンピックは軽くググってみましたがよく分かりません。いずれにせよ忘却の彼方に去ってしまいました。誰も札幌や長野オリンピックの音楽になんて興味がありません。それに比べ、13 jours en Franceの旋律は世界中の人々の記憶に深く刻まれているようです。会社で私の携帯が鳴ると、私の席の隣の子や、向かいのオジさんは、この曲の旋律を鼻歌で歌ってみせるものです。
さて、ところでトリルです。このあってもなくてもいい装飾音ですが、書体のヒゲみたいなもんで、その有無は決定的です。そこから話を飛躍させて、グールドのバッハ*2まで大風呂敷を広げようと思ったのですが、ワケが分からなくなりました。昔に書いた駄文にも通じる話なのですが (私にとっては)。

*1:私が生まれた前年であり、翌69年には5月革命が世を賑わしますパリは五月革命の騒乱の最中にありました。

*2:彼の演奏ではトリルはあまり使われていません。