モノの名前

kechida2005-11-28

またしてもカブラー斎藤氏の連載に触発されてつまらないヨタ話を。北海道の地名というのは私にとってはまったく分かりません。とある極東の島国の外務大臣が、われわれは単一民族だ、なんて言ってたみたいですが、こういう人は無知なのか、想像力が足りないのかのどちらかだと思います。あるいは都合の悪いことを隠したいとか。
ところで、関東近郊で渓流釣りを楽しもうと地図を睨んだことがある人なら、越辺川と書いて「オッペガワ」と読む奇妙な響きの川があることをご存じでしょう。なにやらアイヌ語っぽい響きがあります。チラッとネットで検索しただけでも以下のような意見がありました (トップの10件しか見てませんのであしからず)。

1) 朝鮮語で布を意味する「オ」とアイヌ語で川を意味する「ペッ」の合成語
2)アイヌ語で「恋しい乙女」の意
3)アイヌ語で「恋人を待つ」の意
4)アイヌ語で「豊かな川」の意

なぜ、1)だけ朝鮮語アイヌ語の合成なんだ、と思うかもしれませんが、この川の支流には「高麗川 (こまがわ)」の支流でがあるわけで、まったく根拠レスとも言えない気がします*1。余談ですが、狛江の「コマ」は「高麗」が転じたモノだと何かで読んだ記憶があります。駒沢とか駒場なんてのもあります。狛江は多摩川沿いだし、駒沢は蛇崩川が近い気もするし、駒場は目黒川が近いです。単なる根拠レスの妄想ですが。オッペ川に戻ると「朝鮮語で「布」を意味する」というのはなんとも興味深いです。染め物と川は非常に関係が深いですから。今みたいな単なるドブ川になる前は目黒川あたりでもやってたみたいです。川沿いの変な観光案内板かなんかに書いてありました (私は以前、目黒川の近くに住んでいたのです)。
ちなみに、私がいま住む街は電鉄系資本が開発した住宅街であり、市の名前も両隣の市の頭文字をとって合成しただけというとても人工的な起源を持ちます。しかし、この人工的な街に残る差別の構図や多摩川との位置関係を考えたりすると、ボンヤリ見えてくるモノもあります。
とツッコミどころが満載っぽい話になってしまいました。何かご存じの方はぜひともご教示ください。

*1:カブラー氏の連載には、カムイト沼の「ト」は沼を意味するのだから「沼」がダブっていると指摘されていますが、1)の例のオッペ川も「川」がダブっています。しかしNagaragawa Riverなんてのを考えると、外国語の存在が浮かび上がってくる気もします。