地質学的スケール
私の住む部屋は西向きに開口部が多く、西日がキツいわけですが、冬の間は乱立するビルの合間をぬって、奥秩父から丹沢くらいまでの山並みを一望することができます。ウチからだと丹沢山塊のちょっと右側に富士山が見えます。丹沢山塊は距離的に一番近いこともあってか、まさに山々の塊としてデンとそびえています。
先日注文した『南の海からきた丹沢―プレートテクトニクスの不思議』が届きました。「はじめに」には以下のように書かれています。
伊豆半島も丹沢山地も、いずれもフィリピン海プレートに乗って北上してきた。まず、今から六〇〇万〜四〇〇万年前に丹沢山地が本州に衝突*1した。この衝突境界は丹沢山地の北側の相模川上流、JR中央本線や中央自動車道の通る関東山地の南縁である。二回目の衝突は二〇〇万〜一〇〇万年前に起こり、伊豆半島が丹沢山地に衝突した。この衝突境界は箱根山地の北側、JR御殿場線と東名高速自動車道の通る丹沢山地の南縁である。
学校で習ったのかどうか記憶が定かではありませんが、私が毎日見ているあの山々の連なりにはそんな過去があったのか!と激しく驚いています。
*1:ただし、同書では分かりやすいから「衝突」という言葉を使っているが、「衝突」は隕石が地球に墜ちてきてぶつかるような場合を指す言葉であって、実態はもっと緩やかにぶつかるのだから「付着」とい言うべきだろうと指摘されています。