赤星・レーモンド・前川

kechida2007-11-14

神奈川県立近代美術館で「アントニン&ノエミ・レーモンド展」が開催されていたそうです。「そうです」というのは見逃してしまったということです。取り返しのつかないチョンボをやってしまいました。しかも図録は完売。あぁ……。
本展のことを調べようとネットをフラフラしていたら、驚愕の事実(あくまで私にとっては、ということです)を知ったので、簡単なメモを。まず、赤星鉄馬は最初、鳥居坂に居を構えていたのですが、のちに吉祥寺に引っ越しています。なんでも土地は3万坪もあったとか。そして、この旧赤星鉄馬邸の広大な敷地は三菱に売却され、その一部が現在、成蹊大学の敷地になっているということです。ここまでは私も知っておりました。驚いたのは、吉祥寺の赤星邸は現存しており、しかもその設計者がアントニン・レーモンドだったということです。ガクガクブルブルしてしまいました。詳しくはこちらをどうぞ。
アントニン・レーモンド「赤星邸」 : BLOWIN' IN THE WIND
ちなみに、私的にはすでに調査済みの事実でしたが、鳥居坂の旧赤星邸跡地は後に三菱の岩崎小弥太の手に渡り、現在は国際文化会館という施設が建っています。国際文化会館は日本近代建築の名作のひとつで、前川國男吉村順三、坂倉準三という日本近代建築の三巨匠により共同設計されたものです。そのうち前川・吉村の二人はレーモンドのもとで働いていたことがあるのです。
まぁ、金持ちが有名建築家のパトロン、クライアントになるのは、ある意味当たり前のことなのですが、それにしてもいろんなことが次々とつながってくるので驚くばかりです。
この辺のことについては、ボチボチとココログの方にまとめていこうかと計画中です。