翳りの歴史


土曜日だというのに平日と同じ4時半に目を覚ましてしまい、やることもなくダラダラとWOWOWを見ていたら、ノンフィクションW「赤狩りアカデミー賞」というドキュメンタリーがやっていて、それに続いて『グッドナイト&グッドラック』という赤狩りをテーマにした映画がやってました。監督はジョージ・クルーニー
現代のアメリカを自分なりにリアリティをもって理解したいと思う時、赤狩りをめぐる一連の出来事はとても参考になると思います。私的には、それに加えてアメリカによる日本の占領政策もとても参考になると思います。民主党共和党がどういう緊張関係にあるのか、みたいなことが身をもって理解する事ができる気がします。初期の日本の占領政策民主党的な、もっと言ってしまえば共産党的な理想主義が強かったのですが、後に共和党的な現実路線が主流になり、それを受け継ぎ代行してきたのが自由民主党だと私は思ってます。そういう視点を持つ事で、たとえば、現在の改憲問題なんかも相対化できると思います。自民党が現在の憲法を嫌うのは、それが民主党的な思想に根ざしているからです。共産党社民党が護憲なのはそれが自分たちの思想と同じルーツを持つからです。だから親米/改憲、あるいは嫌米/護憲というのはいっけん矛盾して見えるけど何も矛盾していないのです。
これから、蓮實重彦の『ハリウッド映画史講義―翳りの歴史のために (リュミエール叢書 (16))』を読み返してみようと思ってます。