もう少し調べてみました。

Wikipedia によるとラスト・タンゴ・イン・パリ』のフランスでの初上映が1972年12月15日、イタリアが1972年12月16日、アメリカが1973年1月27日、日本が1973年6月23日ということになっています。先日見に行ったフランシス・ベーコン展図録に付された年表によると、1971年10月26日からパリのグランパレで108点の作品を展観する大回顧展が開催されたそうです(のちにデュッセルドルフのクンストハレを巡回)。同年表によると、この年「雑誌『コネサンス・デ・ザール (Connaissance des Arts) 』が5年ごとに組む特集「現存作家ベスト10」で1位に選ばれるピカソは対象外)」のだそうです。『ラスト・タンゴ〜』のタイトルロールにベーコンの絵が使われたのは、なんとなくその熱狂を反映してるのかなぁという感じがしました。
同年表を見る限り、1962年5月にロンドンのテート・ギャラリーで回顧展が開かれ、この展覧会でその評価が定まったように見えます。この頃だとベルトルッチは20歳そこそこくらい。さすがにまだベーコンを知らなかったのだろうと思います。昨日は『ラスト・タンゴ・イン・パリ』を見た後『暗殺の森』も見ました。20〜30代初めであれだけの退廃と美を描ききったその感受性と才能には驚くばかりです。そしてその人生はさぞ辛いものであったに違いないだろうとも。